第1回、英語って、何回で覚えられると思いますか?

こんにちは。
英語教育に長く関わってきた立場から、
今回は「学びの本質」について少しお話ししたいと思います。

たとえば、“apple”という単語。
皆さんは何回聞けば覚えられると思いますか?

3回で覚えられる人もいれば、
10回、あるいは100回聞いてもなかなか覚えられない人もいます。
つい「自分には向いてないのかも」と感じてしまうかもしれません。
でも、そんなふうに思わなくて大丈夫です。

「できるようになる」とは、“状態が変わる”こと

学習とは、単に知識を増やすことではありません。
「知らなかったことが、わかるようになる」
「できなかったことが、できるようになる」

つまり、学びとは“状態の変化”です。
そして、その変化のスピードや形は人によって違います。

誰かが3回で変化できたことも、
ある人には10回必要かもしれない。
だからこそ、何回でも繰り返せる環境
学びには不可欠なのです。

「繰り返し」は恥じゃない。むしろ王道です。
「え、また同じところ?」
「まだそこやってるの?」

そんな声にプレッシャーを感じて、
先に進もうとしてしまう子も多いと思います。

でも本当は、
できるようになるまで繰り返すことが一番の近道なんです。

何度でも聞ける。
何度でも言い直せる。

それが許される環境があるからこそ、
英語は“自分の言葉”になっていきます。

「学び方」が変われば、
「英語の見え方」が変わる

私たちは、今の英語教育に
ひとつの問題意識を持っています。

文法のルールを先に覚えて、
試験に備える。
そのやり方だけでは、
英語は“使える言葉”にはなりにくいのです。

まずは音で触れること。
そして、真似してみること。

そうすることで、
英語の“音”と“意味”が
自然につながっていきます。

次回予告:
次回は、繰り返し学習の本質について、
もう少し踏み込んで考えてみます。
「繰り返すって、ただの作業じゃないの?」
という疑問に答えながら、
英語が“身につく”ということの
リアルを一緒に見ていきましょう。

📚 「どうすれば本当に英語が話せるようになるのか?」
そんな疑問に、今回の連載で7つの視点から答えていきます。

  1. 英語って、何回で覚えられると思いますか?
  2. 繰り返し学習は、ただの作業じゃない
  3. なぜ多くの子どもが英語に自信を失うのか?
  4. 英語が話せる先生たちは、本当は何をしていたのか?
  5. “赤ちゃんのように学べば英語ができる”は本当か?
  6. 福沢諭吉たちはどうやって英語を学んだのか?
  7. 話せるようになる英語の学び方、まとめます

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