
Trick or Treat! もうすぐ、ハロウィンですね。10月になると、アメリカのいたる所にハロウィーンのデコレーションが飾られ、町はオレンジと黒のハロウィンカラーで染まります。アメリカの住宅街は、ドアの横にかぼちゃをくり抜いてつくった「ジャック・オー・ランタン」を飾り、一軒家がまるごとお化け屋敷のような風景も見かけます。
ハロウィンは1840年代にアメリカに伝わり、現在のイギリスやアイルランドにあたる場所に暮らしていた古代ケルト民族の宗教儀式のひとつである「サフィン祭」であると言われています。 サフィン祭は、古代ケルト民族の一年の終わりの10月31日に秋の収穫を祝い、作物を神様に捧げるお祭りでした。
この時期には、日本のお盆のように、死者の霊が家族に会いに来ると信じられていました。しかし、同時に霊界から、悪霊や、悪い妖精もこの世にやってくるため、悪い霊を追い払うためのお祭りでもあったのです。これが現在のハロウィンに由来します。やがて歴史の中で古代ケルトの文化はキリスト教文化に吸収され、ハロウィンは11月1日の「万聖節(ばんせいせつ)と呼ばれるキリスト教の祝日「All Hallows」の前夜祭として行われました。そのため前夜祭である10月31日は「Hallows eve」となります。この「Hallows eve」がなまって「Halloween」と呼ばれるようになったと言われています。
アメリカでは、お化け、クモの巣、コウモリ、黒猫な、魔女、骸骨などハロウィーンのシンボルを飾りつける人が多くいます。ハロウィンは、子どもたちにとって特別な日です。夜になると子どもたちは仮装し、「トリック・オア・トリート!(お菓子をくれなければいたずらをするぞ)」と言いながら玄関をノックし、持ってきたかぼちゃ型のバケツにお菓子を入れてもらいます。

アメリカでは、ハロウィンには欠かせないお菓子があります。それが、「キャンディーコーン」です。オレンジと黄と白に彩られたトウモロコシの粒の形をしたお菓子です。このお菓子は日本ではあまり知られていず、入手するのも難しいですが、ハロウィンにはなくてはならない定番のお菓子です。私の英語教室のハロウィンのクラスでは、このお菓子をどうしてもあきらめられず、いつも海外から取り寄せて英語教室の生徒さんに配っています。